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BMW E30-325i cabriolet

初めて出会ったときのcabriolet(1998年10月1日)

■奥様,40歳を目前に普通自動車免許取得■
 1998年5月,いきなり奥様が車の免許が欲しいと言い出した。30代も後半にさしかかり,何を思ったのだろう? まあ,奥様が免許を持てば,色々と便利だから,免許を取得することに賛成した。

■GT−Rに乗る奥様■
 免許の方は,全て1発で合格したが,運転する車がGT-Rしかない。GT-Rに初心者マークを貼って運転していたが,最初はノッキングとエンストの雨あられ・・・・・。交差点では,若者に笑われ,並走するお姉ちゃんには割り込みされると毎日愚痴をこぼいしていた。どうにか乗れるようになった時に,私がGT-Rでレースに出場するために,ニスモのツインプレートを入れたところ,奥様は半クラッチの感覚がつかめなくなり,全く乗れなくなくなってしまった。

■cabrioletとの第1次危険遭遇■
 1998年11月1日,奥様と二人で初めてcabrioletを見てきました。日曜日だったので,車のカギはありませんでしたが,車庫で外見を見てきました。かなり埃にまみれていましたが,思っていたより程度もよかったです。1998年3月に登録抹消をしたそうです。外観は,フロント,サイド,リアにMテクのエアロが付いていますが,フロントとリアバンパーはプラスティックではなく,スティール製でした。E30前期タイプですが個人的にはオールドっぽくて好きです。幌は,思っていたよりも程度が良く,前に見た別のカブリオレのように幌の縫い目に沿って接着剤の跡のようなものがまったくなかったです。

■cabrioletとの第2次危険遭遇■
 1998年11月3日の文化の日に,再度,cabrioletを奥様と見に行きました。トラックの倉庫の片隅に,埃とハトの糞にまみれて真っ白になっているcabriolet。太陽の下,幌と革シートを見た瞬間に私は正直クラクラとしてしまいました。二人でトラックの洗車場に持っていき,カーシャンプーをかけてお掃除しました。奥様は,こういう程度のあまりよくなく,しかも12年も落ちている車は嫌いですから多分気に入らないだろうなあと思っていました。ところが,奥様が洗いながら「何かこの車,私を待ってたみたいだねえ。汚いけど少しずつ直して乗りたいなあ。」と言ったのです。結婚してこのかたハコスカGT-Rを買うと私が言い出した時も,「ぼろいからだめ!!」と取り付くすきも与えなかった奥様が,直して乗ると言ったのには,本当に驚きました。
 奥様とよく相談し,壊れるのを前提としても買いたいという意思を尊重し(笑),購入することになりました。社長の好意で部品取り用に88年325iMテクを付けてもらい,エンジンとATは積換える予定でした。約60箇所の修理個所をメモし,社長のところに行くと,なんと登録抹消した書類が見当たらないとのこと・・・・・永久抹消ではないので多少ののぞみはあるらしいのですが・・・・・・。
 家に帰って「もしあのカブリオレを購入できなかったら,別のカブリオレを探そう。」と言ったら「あのカブリオレじゃなきゃいらない。」と駄々をこねられました。一度手をかけてしまったので,情がうつって大変です。さてさてどうなることやら。

■カムカバーを磨く■
 エンジンを降ろしたついでに,カムカバーを鏡面仕上げすることにした。しかし,いくら研磨しても「鬆」(「す」と読む。本来の意味は鋳物を鋳るときに空気が入ってできた空洞。質が良くない)がなくならない。いくら磨いても黒い斑点のように鬆がでてきたので,表面を結局かなり研磨した。最初は,サンダーでガリガリ削り,80番→160番→400番→800番と進み,最後はパフ仕上げをし,どうにか我慢できるまでになったが,とても鏡面仕上げとは思えない。BMWでも実用には問題がないので,このくらいの品質でコストを抑えているのかなあ?でももっと深く磨けば「鬆」は消えたかもしれないとちょっと後悔している。今度タペット調整をやるときにもう一度やろう。

■エンジンがかからない■
 1998年12月初旬,登録抹消の書類は見つかり,エンジンも積み替え終わり,いよいよセルをまわす段階になったのですが,なんとエンジンがかかりません。なんと前期型と後期型ではコンピュータにデータを送るセンサー位置が違うのです。ですから,コンピュータに上死点の位置情報が伝わらずエンジンが始動できないのでした。つまり前期型は,フライホイールにピンがあり,このピンとフライホイールで,スピードと上死点が分かる仕組みとなっているのですが,後期型はクランクプーリーの近辺にあるセンサーでピックアップしているらしいのです。ですから,後期のエンジンを積んだのでフライホイールも後期用になっていまい,コンピュータが上死点を認識できずにエンジンがかかれなかったようです。同じ形式のE30なのに前期と後期ではコンピュータが違うのでセンサー類も微妙に違うようです。とにかくエンジンはかかりました。めでたし,めでたし???????

■車検が通らない■
 しかし,1998年12月28日に納車予定だったcabrioletの車検が通らなかったため,年内納車が不可能になりました。理由は,前期(86年式並行輸入)の車に,後期(88年式正規輸入)のエンジンを積換えたため,車検証上のエンジン形式が合わず認可できないということでした。元のエンジンがオイルを吹いていたものですから,部品取り用のエンジンに積換えたのです。12月28日は陸運局最終日ということで午後からは,たまたま僕の車が1台のみの車検だったので,3人の検査官が隅から隅まで見てくださったようです。とほほ・・・。しかしめげません。どうしても乗りたいので構造変更に挑戦することにしました。

■構造変更に挑戦■
 E30−325iのエンジンは,前期も後期も排気量は同じです。馬力は前期並行輸入の方が3馬力大きいので,後期に取り替えるのは問題がありません。積み替えたのはエンジン本体のみです。補器類は前期のものを使いました。インジェクションもATミッションも前期のものです。構造変更のためには,エンジンの諸元表が必要です。並行輸入86年式前期E30−325iの車検証上の原動機の形式は256E1です。正規輸入88年式後期E30−325iの車検証上の原動機の形式は256Kです。この2つのエンジンが同じ物である事を証明しなければ構造変更は認可されません。そこで,北海道の寺島さんや,東京の児玉さんにお世話になりながら資料集めを始めました。
 寺島さんが久留米の陸運局からcabrioletの正規輸入車の資料を入手してくれました。その中で,車体の打刻について以下のように報告がありました。以下は,寺島さんからの資料の抜粋です。


   正規輸入車原動機形式・・・25 6K
   並行輸入車・・・・・・・・・・・・・25 6E1
 型式の意味ですが25とは排気量(ここでは約2,500cc)6は6気筒、Kは触媒つきエンジンのことだそうです。この時代で触媒つきエンジンということは,北米・日本仕様がK,そしておそらくヨーロッパ仕様はEということではないかということです。次に車体番号の読み方ですが,WBABB210101935001 とあれば、最初のWBAが「西独国BMW社で製作された自動車であることを示す」そうです。次のBB21(またはBB41)はE30の「2扉幌型」を表し,010の両端の0は予備番号(だだの0をくっつけたという意味でしょうか?),真ん中の1は盗難防止用のチェックコードでXか0〜9だそうです。最後の7桁は「同一車種生産一連番号」で、この車種の場合1935001〜1940000だそうです。国内の型式認定を取得したときに運輸省に出された資料というわけです。普段よく使っている「E30」とはBMWの社内開発コードと言われています。が,「型式 E−B25」の欄の下に「車台の名称及び型式」として「BMW E−30」とあります。「車台(しゃだいと読むでしょうか?)はE30ダヨ・・」という言い方もできそうです。(そんな人いないか・・)

■陸運局様,ありがとうございました■
 正月明けの1999年1月4〜5日とここ2日間陸運支局通いをしました。函館の陸運支局は,とても親切でしたが,私の方の書類がそろいませんでした。そこで,陸運支局の方のアドバイスを参考にいくつかの構造変更の方法を考えました。

1,実際変更したのは,ヘッドとブロックなのでBMWの部品表で,256Kと256E1が部品番号であれば認可できる可能性もある。調べたところヘッドは共通ですが,ブロック(ピストン込)には3種類ありました。
 (1)日本仕様(触媒あり) 256K (11 11 1 714 834)
 (2)平 行 物(触媒あり)  256E1(11 11 1 714 834)
 (3)平 行 物(触媒なし)  256E1(11 11 1 711 508)
 (1)と(2)は同じ番号でしたが,(3)だけは番号が違いました。私のは触媒が付いていますが,あとで日本でつけているので,(2)と(3)のどちらに属するのか判別がつきません。(2)であれば正規物と同じなので,車検を通る可能性があります。触媒有り無しでブロック番号が違うということは,圧縮比が違うのかもしれません。

2,外国車輸入協同組合でE−B25並行輸入車の諸元表を入手し,正規物の諸元表と比較し,同じ出力特性であることを証明する。

3,並行輸入のエンジンをオーバーホールし,積換える。

 色々調べた結果,おもしろい情報もありました。諸元表についてですが,正規にたくさん輸入しているBMW(形式指定を受けているE−A20,E−A25,E−635など)の諸元表は,各地方の陸運支局に常備されていますが,カブリオレ(E−B25)やE−M5,E−M6といった車種は輸入車特別扱となり,登録された陸運支局にのみが諸元表を持っています。ですから久留米支局では,cabrioletの正規輸入車が登録されたので諸元表がありましたが,函館ではE−B25cabriolet正規輸入車が1台も登録されていないので,諸元表はありませんでした。

■構造変更許可される■
 とうとう「原動機の変更」という構造変更が陸運支局にて通りました。並行輸入のエンジン「256E1」を,正規エンジン「256K」に取りかえるだけだったのですが,エンジンの型番が違うということで大変な目に会いました。結局,エンジンのパーツリストと3種類の諸元表(正規輸入cabriolet,並行輸入cabriolet,正規輸入325i)を添付し構造変更が認可されました。アドバイスをくれた寺島さんと児玉さんには本当にお世話になりました。また,エンジンの資料をくださったモトーレン函館の近藤さんとBMWJapanの関口さん。並行輸入車の諸元表をくださった外国自動車輸入協同組合の千葉さん。構造変更のために色々教えてくれた函館陸運支局の千葉さん,本当にお世話になりました。みなさんのおかげで構造変更のための資料が集まり,みごと構造変更が許可になりました。

■リアの革シート張り替え■
 どうにか乗れるようになったcabrioletですが,今度はリア革シートの張り替えに出しました。背もたれの縫い目が破れているので革を買って,家庭用椅子製作店にお願いしました。BMWの革はとても上質なものだそうです。革代が5,000円で張り替え代が15,000円でした。これで,オープンで走れるようになりました。

■Cabrioletクーラントを吐きまくる■
 とある冬の朝,久しぶりにCabrioletと仲良く通勤することにした。外は,雪景色。真っ赤なCabrioletが,真っ白な雪道を職場へ向かってひた走る。職場に着き駐車場に入れると,ボンネットから白い煙がモクモクとあがってくる。「ははーん,これが噂に聞くオーバーヒートというやつか・・・・・。でも水温計は,あがってないなあ・・・・・。」などど思いながらエンジンを停止し車外に出ると,真っ白な雪道に一筋の緑色の線が永遠に続く・・・・・・。「なんあだあ,こりゃ」と思いながらボンネットを開けてみるとサーモスタットの辺りから,緑の筋が流れ落ちている。よく見るとサーモスタット下部からインテークマニホールド側に繋がっているウオーターラインから漏れている。さらによく見るとサーモスタット下部のホースが外れているではないか。「なんだ,はずれただけか。」と安心した。しかし,外れたホースの端には,L字のエルボーが付いている。「これを締め直せばいいのだな。」とエルボーよく見るとねじ山がない?????? そうです,ただ差し込んであるだけなのです。天下のBMWともあろうものがクーラントの通過する部分 の部品にねじ山を切らずに差し込み圧着で止めてあるだけなのです。まあ,「13年も取り替えない方が悪いんだなあ。」ととりあえず納得し,部品取り車のエンジンを見てみると金色に輝く部品が目に入ってきました。そうです,部品取り車も同じトラブルに会い,なんとエアーホーン用のエルボーをサーモスタットにねじ山を作ってねじ込んでいたのです。前のオーナーも苦労したんだなあ。と感慨深いものがありました。とりあえず部品を取り替えて直りました。めでたし,めでたし。

■時々エンジン停止■
 1999年4月上旬,繁華街をいい気になってオープンにして走っていたら,突然エンジンストール・・・・・。すぐに再始動するが,すぐに再停止。その日以来,走っていると頻繁にエンジンが停止するようになる。整備工場に入れるとストールする瞬間にプラグに火花が飛ばなくなるという。プラグ側から順番に配線を確認していったところ,結局コンピュータ内部の接触不良でした。コンピュータが温まってくると断線するようでした。通信販売で中古のコンピュータを25,000円で購入しました。それ以来エンジンがストールすることはありません。

■エンジンスターター&ドアロック装着■
 私もニフティ−やメーリングリストで話題になっていたエンジンスターター&ドアロックを付けました。製品名はユピテルのVE−E40です。購入価格は20,000円くらいです。ターボタイマーも内蔵してます。配線については,年式によっても違うようです。あくまでも参考程度にし,各自の責任で取り付けてください。


 エンジンオートスターター関係の配線は,以下の通りです。

 ●VE−E40メインユニットコネクター1の「IG1」黄/橙・・・・・キーシリンダーハーネスの黄緑
 ●VE−E40メインユニットコネクター1の「IG2」黄/黒・・・・・キーシリンダーハーネスの黄緑
 ●VE−E40メインユニットコネクター1の「ST1」・・・・・・・・キーシリンダーハーネスの黒
 ●VE−E40メインユニットコネクター1の「ST2」橙/黒・・・・・配線の必要なし
 ●VE−E40メインユニットコネクター1の「ACC」青・・・・・・・キーシリンダーハーネスの紫
 ●VE−E40メインユニットコネクター1の「B+ 」赤・・・・・・・キーシリンダーハーネスの赤
 ●VE−E40メインユニットコネクター1の「GND」黒・・・・・・・アース


 ドアロック関係の配線は,以下の通りです。
 ●VE−E40メインユニットコネクター2の「ロック」青/黒・・・・・左運転席足元スピーカー裏の「黄/青」
 ●VE−E40メインユニットコネクター2の「アンロック」黄/黒・・・左運転席足元スピーカー裏の「緑/青」

■Cabrioletお色直し(全塗装)をほどこす■
 6月になって気温も高くなり,オープンで走る機会も増えてきた。奥様ももうすぐ初心者マークも外れるねっていっていた矢先,私の携帯電話がリリリーンとなった。奥様から車をぶつけられたとのこと。まあ,命には別状がなかっただけでも良しと思わなくちゃ。奥様の方は右のウインカーが割れてバンパーなども軽く曲がっていた。バック同士の衝突だったが,相手方のサニーは,トランクにバンパーがめり込み結構損害が大きいみたい。まあ,ぶつかった場所にもよるが,もしかして外車って丈夫なの?って思ってしまいました。とりあえず,修理工場に入れて見積もりを取ってもらう。リアを結構塗るので,追い金して全塗装をすることにした。Cabrioletは,幌を外しての全塗装なので結構大変みたい。仕上がってきたCabrioletは,オリジナルの赤色に塗ってもらいました。奥様の感想は,「新車の色ってこんなにきれいだったのね。」と一言。どんどん美しくなっていくCabrioletでした。


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